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■作品名仮想の月
■英題Virtual Moon
■作曲年2023年
■委嘱ヴィーヴ!サクソフォーン・クヮルテット
■編成サクソフォン四重奏
■グレード 4
■演奏時間 9:00
二楽章形式 (1st Mov. 4:30 2nd.Mov. 4:30)
■収録CD
■出版社フォスターミュージック 
スコア観覧
■解説 (Commentary)
ヴィーヴ!サクソフォン・クヮルテット委嘱作品として作曲。
この作品は、異なる楽想を持つ二楽章形式から成る作品です。それぞれに第一楽章「夢想」、第二楽章「覚醒」という題が付けられています。
第一楽章では半減七の和音(減五短七の和音、ハーフ・ディミニッシュなどとも呼ぶ)により、少し宙を浮いたような形で始まります。そして、不明確な調のまま曲が進み、明確なト短調に到達するところから音楽は動き始めます。互いの音が密接に結びつき、響きの綾を描きます。夢想という言葉を採用していますが、美しさや儚さ、そして淡い記憶などを表現しています。
第二楽章では「覚醒」という言葉を採用し、軽快で激しさの伴う内容としました。爆発的なエネルギーや感情、そして調性システムの中に不安定な響きを用いながら、現実と非現実を彷徨います。タイトルは絶対的なイメージではありませんが、「月」という言葉からは「美しさの象徴」や「人を狂わせる(ルナティック)」などが連想されます。 そして、2つの異なる性質の楽章、調性と無調、それらの対比は「存在はしないが存在する」と考え「仮想」を表すものとし、「仮想の月」というタイトルとしました。
■編成 (Instrumentation)
Soprano Saxophone
Alto Saxophone
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
目次